サーチライト
人生は暗闇からスタートすると言っても過言では無い。
小学生の時に、将来の夢を描いた記憶は皆にあるだろう。
私は少し英語を習っていた為、親から外交官という職業を聞いて、
憧れを描いた記憶がある。
年齢が増すにつれ、より具体的に考えるようになり、
パイロットになりたいと言っていた時期もある。
ともに外国に憧れていたのだろう。
そんな私が、今は歯科医師になっている。
高校生の時に前歯を折る事態になり、自分ごとに捉える職業となったのだ。
また、サラリーマンは自分に絶対向かないことだけは自信があり、
人に使われず、独立できるのも理想だった。
高校生の私なりの価値観で、
一生懸命サーチライトを照らしてピンと来るものを探したのだ。
真っ暗闇の部屋の中で見えたものを、一生懸命突き詰めて来た。
今となっては、歯科医師の仕事が大好きだし、
天職だとすら思えるほどになっている。
さあ、ここまでは良かった。
今、48歳。
このままでも不自由は無い。
しかし、このままで良いのだろうか?
まだ暗闇の部屋の一部しか、照らしていないではないか。
サーチライトでもっと他も照らしてみよう。
自分の可能性はもっともっとあるはずだ。